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2012-05-31 [スズムシ日記]

樋口陽一さんの言い分 その2

 敗戦(鈴石:多くの人が終戦と言う。断じて僕も終戦とは言いたくない。敗戦だ)の年の1945 年、私は市内の国民学校の5年生でした。7月に空襲があり、危なくなったので家族で農家の馬小屋を借りて住み、そこから通学しました。当時の学校は兵営みたいで暗く、貧しかった。級長をしていましたが、ある日先生から「副小隊長を命ず」という辞令を渡された。クラスが軍の単位でいう小隊で、先生が小隊長、私が副小隊長というわけです。

 夏休みが終わって2学期になったら、役の名前が学級委員に変わりました。学校も急に民主化されたのですね。福沢諭吉流に言えば、一身にして二生ならぬ三生を経る、です。

 私たちの世代は戦争には行きませんでしたが、戦時を体験したという意味では「戦時世代」です。この体験を次の世代に引き継げただろうか、という思いがあります。

 戦前の日本がすべて真っ暗な時代だったというわけではありません。誰でも知っている明治時代の自由民権運動があり、これも誰でも知っている大正デモクラシーがあり、マルクス・エンゲルス全集が世界で一番売れたという時代もありました。(鈴石:へ〜っ。知らなかったです。日本人って新しもの好きだったんですね。)     つづく


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