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適切な支援失う恐れ [スズムシ日記]

スペルガー分類消える 自閉症に一般化(アメリカ)

 朝日新聞報道アメリカ支局発の記事には障害者にとって憂える事態が発生したとみるべきだ。国民皆保険さえ実現できない格差是認のアメリカ合衆国で、これまた人権無視の施策が横行しはじめた。オバマよどこへ行く?記事を意訳して掲載しておこう。

 AS(アスペルガー症候群)は、言語発達の遅れや知的障害はないが、対人関係を築くのが苦手なのが特徴で、「アスペルガ一障害」とも呼ばれる。「軽い自閉症」と見なされることもあり、19年ぶりに改訂されるDMS第5版では、重い自閉症からASまでを連続的に捉える「自閉症スペクトラム(連続体)障害」に一本化される。

 診断に使う項目も改訂版では、「社会コミュニケーションの障害」「限定した興味や反復行動」に絞る。改訂に関わったグループは「第4版の基準は医師によって診断名が違ってくる」などとし、「より正確な診断が可能になる」としている。

 だが、米エール大の研究グループが、第4版でASと診断される人のデータを第5版で診断し直したところ、4分の3の人が、自閉症スペクトラム障害に該当しなくなった。そのため、今後は同じような障害を抱えていても診断で除外され、コミュニケーション技術の支援教育などが受けられない可能性があるという。さらに、現在、ASと診断されている人の間でも、診断名がなくなることへの不安の声が出ている。

 日本の発達障害情報・支援センターによると、ASの人は約4千人に1人と言われている。ただ、障害が軽くて厳密には自閉症と診断されないが、ASと似た状態を含む広義のASは、数百人に1人とされる自閉症よりも多いという。

 「ニーズに合った適切な支援が望ましい」とされるが、日本自閉症協会会長で精神科医の山崎晃資さんは「臨床の現場でどのような影響が出るか注意深くみていく必要がある」と話す。発達障害は多様な障害を含み、何度も診察して診断する必要がある。山崎さんは今回の改訂で「よく診察されず、『自閉症スペクトラム障害』と診断される人が逆に増えるかもしれない」といい、適切な支援が遠のく可能性を危倶する。

 国立精神・神経医療研究センターの神尾陽子・児童・思春期精神保健研究部長は「診断基準を理解しやすくするため、学会が指針を作成したり、診断が難しい場合に評価、助言をする専門機関を整備したりするべきではないか」と話す。


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